誰もこんな事態を予想していなかった。
おこもり期間が始まったとき、最初にしたことは
「誰かこの状態を予言していなかったか」を探すこと。
ありとあらゆる2020年予測。それは占い師だったり経済学者だったり
どこの誰ともわからないような人だったり。
残念ながら、というか、やっぱり誰もこんな状態は予測してなかった。
昨日とさして変わらない明日がくるだろうと、ほとんどの人が思ってた。
「2020年、人生最大のモテ期です。2021年はその余韻で引っ張る感じですね。頑張ってください。」
昨年の秋、複数の占い師さんに2020年は人生最大のモテ期だと言われて舞い上がっていた。
スキップしながら帰った気がする。
舞い上がったついでに友人にも
「聞いて、聞いて!」と浮かれれまくる。
年が明けて「どうよ?」と、くだんの友人。
「節分のあとが本格的な新年らしいの」
と答えながらワクワクのワタシ。
それから節分が過ぎ、なんとなく海のむこうでザワザワし始めた。
そして3月。
なにかがおかしい。
インフルエンザの親戚くらいに思っていたヤツがどうもヤバいらしい。
この頃から、ホントに大事な人としか会わなくなった。
怒涛の4月。
正体不明だったインフルエンザの親戚くんのことが少しずつ分かり始めた。
人に会うことがリスク。
知らない人どうしはお互いを疑うかのように見ている気さえした。
出会いをもとめて外に出ようものなら最初にコロナくんに出会っちゃうね、
と笑えない冗談にすべてが終わったことを悟った。
人生最大のモテ期はなんの効力を発揮することなく、
あっけない最期を遂げた。
2を大事に持っていたがために大貧民に負けたみたいな、
龍をかわいがって将棋に負けたみたいな•••
つかいものにならなかった巨神兵か、
はたまたラピュタのロボット兵か。
そいつはバルスをとなえてしまったのだ。
「儚い夢だったわ」
と、息子にまでグチる。
「は?コロナも予想できないのにお母さんのモテ期なんて分かるわけないじゃん」
そうだ•••
そうです、そのとおりです!!!
彼のこの一言が、この数週間の鬱憤を一気に晴らしてくれた。
ありがとう。
それはステキな母の日のプレゼント。